こどものじかん 第10話

第10話 「ひとにやさしく」
(コンテ:吉田英俊、作監:吉本拓二、本田辰雄 ※原画に菅沼栄治監督も参加)
青木先生が教師として、大人として、男として、今のりんにどのように接するべきなのか難しい問題になってきています。りんの気持ちを単に「こども」として片付けていいのか、答えが出たとしてもそれをどのように示すべきか、難しいですね…。しかもりんの場合はそれがただの恋心というだけではなく、背景に家庭環境の問題があります。実際青木先生が今回疑問に思った、「レイジに愛されているはずのりんが自分に甘えてくる理由」というのが根っこのところの大問題なわけです。レイジがりんをどう見ているかについては来週あたりに明らかになるでしょうか。
黒ちゃんに宝院先生の前で言われたくない単語を連発されつい怒鳴ってしまった青木先生。りんの想いを大切にしてあげたい宇佐ちゃんの気持ちを乱暴に締め出すような形になり傷つけてしまいます。りんのことで頭がぐちゃぐちゃになっている上、怒鳴ってしまった理由が理由だけにこれは落ち込んでもしょうがない…。相談にのってくれて素直に自分の気持ちを口に出してくれる宝院先生はほんといい人だなぁ、ほっとします。
メールに心配してりんの家へ駆け付けた青木先生はいつものりんのいたずらだったことに気付く。そして先生が怒り出すかと思ったタイミングで(規制入って分かりにくかったけれど)何やら冗談では済まされないような台詞を言ったりん。このとき青木先生はりんに対して怒り以上に"怖い"という気持ちを抱くのだけれど、これまでのりんの言動を見てきて私もそう感じました。りんの性格については上記の「レイジに愛されているはずなのに〜」という問題がキーになっていて、その部分に気付きかけているからこそ青木先生は"怖い"と感じたのでしょう。

翌日階段のところで落ち込むりんに宝院先生が声をかけたことがターニングポイントになるのですが、ここは前回の引きと対照的になっていてとてもいいシーンでした。(一方的とは言え)りんにとってはライバルである宝院先生の言葉がりんを救うというのがまたいいですね。もう10話で最終回が近いのですが前回のようなドロドロした部分が増すわけでもなく、りんの温かな表情で終わったのが『こじか』らしいと思います。残りはあと2話、アフレコインタビューを読むと最終回は気持ちよくハッピーエンドだそうです。楽しみです。